初詣、というわけでもないけれど。
先日、田縣(たがた)神社に行ってきた。
いままで、何度か足を運んだことはある。
ただ、お正月シーズンに行くのは初めてのことだ。
ご存知の方も多いと思うが。
この神社、
愛知県犬山市にある神社で、
大男茎形(おおおわせがた)と呼ばれる
男根をかたどった
ヒノキの「神輿(みこし)」が祀(まつ)られている。
直径60センチ、長さ2メートルあまり。
この神輿を毎年新しくつくり、豊年を祈るのだという。
正月ムードの漂う、よく晴れた日の午後。
何となしに田縣神社に行ってみたのだけれど。
この、大男茎形を詣でる参拝者の多さにまず驚いた。
田縣神社は、万物育成、豊年をはじめ、
子宝の神としても有名な神社だ。
そのせいもあって、
若い夫婦や子連れの家族の姿が多く見られた。
この田縣神社の境内の片隅に、
石造りの「ほこら」がある。
そこには長い行列ができていて、
ほこらに祀られた神さまを
詣でようという人でいっぱいだった。
その石造りのほこら。
詳しいことは、あえて言わないでおきたい。
実際に行ったときのおたのしみが減るといけないので。
ほこらの横の立て札に,
『珍となる』
と書かれているように。
さい銭を入れると、まさに「ちんとなった」。
ずいぶん久しぶりに来たので、
「ちん」のことなどすっかり忘れていた。
そのせいで、腹を抱えて笑わせてもらった。
新年早々、いいもんをもらった気がする。
その翌日。
大型電器店のレジに
並んでいたときのことだ。
世間はまだ休日の様子で、
たくさんの人でごった返していた。
会計待ちの列に並び、
ぼんやり店内を眺めていると、
すぐ後ろの親子の会話が聞こえてきた。
小学校低学年くらいの男の子と、
その父親との会話だ。
父:「これは、ぼくのだからね」
子:「ぼくの?」
父:「そう、ぼくの」
子:「ぼくちんの?」
父:「そう」
子:「ぼくちんの。ぼく、ちんこ」
父:「・・・・」
子:「ぼく、ちんこ。ぼくちんこ」
父:「もう、恥ずかしいこと言うなって・・・」
子:「ぼくちんこ、ちんこちんこ」
父:「やめろってば」
まったく、無邪気なものだ。
正月三が日の、1月3日の深夜。
知り合いからメールが来ていた。
新年のあいさつを兼ねてのメールだけれど。
あまりにも「こまった文」なので、
そのまま引用したい。
(以下、引用)
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あけましておめでとうございます、▲▲です。
今年は『諸事情』により、年賀状を書くことができなかったのでメールで失礼致します。
さて、そんな私ではございますが大晦日を△△(地名)で過ごしたこともあり
新年早々(元旦の15時頃)、△△(町名)にある「・・・(店の名前)」に行って参りました。
いつものシステムに若干緊張してしまい、さほど女の子を吟味することもできず以前と同じ姫(娘)を指名してしまう事となった次第であります。
どうやら姫は私の事を覚えていてくれたようで、
「アナタ、オボエテル。」「ヤセタデショウ」と、言っていました。
姫との「行為」はどこか懐かしさを感じさせてくれるものでもあり、
「夢」のような一時でした。
『事』を済ませ、ベッドで横たわる僕に対し、どこか寂しそうに姫が口を開きました。
「ワタシ、モウスグ チュウゴク カエル。」
「アナタノ、チンチン モウ アエナイ・・・。」
「アナタ、チュウゴク クル?」
姫の言葉にどこか胸を締め付けられるような気分になりながら店を後にしました・・・。
『一年の計は元旦にあり』
この言葉にもあるように、今年は『最高な』いい年にしたいと思います。
こんな私ではありますが今年もよろしくお願いします。
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(以上、引用終わり/原文ママ)
正月早々、いったい何を言っているのか。
まったくもって、
はた迷惑な新年のあいさつである。
後日、本人から聞いた話だが。
『事』が終わって後処理をする「姫」が言ったひとこと。
「・・・濃いなぁ」
その口調はまるで、おっさんのように低く、
えらく流暢だったらしい。
その感じからして、
「アナタ、オボエテル」とか「モウ アエナイ」とかの、
カタコトのセリフとは違い、
ずいぶん感情のこもった言葉のように感じる。
チャイニーズ・ガールに翻弄(ほんろう)されて、
彼女の言葉に一喜一憂する知人。
純粋なような、ただただバカな男ような。
「一年の計は元旦にあり」
「こんな私ではありますが今年もよろしくお願いします」
いったいどんな「私」なのかは分からないが。
彼の今後に期待したい。
と、いうわけで。
こんなぼくではありますが、
今年も夜露死苦お願いします。
< 今日の言葉 >
遠くからは大きく見える
近づけばそれほどじゃない
からっぽに見えるけど
きれいに澄んだ水がある
(ザ・ハイロウズ/『月光陽光』)