高校時代からの夢。
それは「名言を残すこと」。
授業中、らくがきをするか、おしゃべりをするか、
国語辞典や生物便覧をぱらぱらめくるか。
そのほかにすることといえば、
「なんかいいこと」
を思いついて、それを書き留めておくこと。
そんな程度の、
ゆるい姿勢ではあったけれど。
おぼろげながら、
「名言を残す」
という思いは、あったような気がする。
ぼくの仕事は、絵を描くことだ。
それが「肉」なら、
「血」や「骨」にあたる部分に、
くだらない「思いつき」がある。
なんの意味もなく、
さして目的もなく。
ただ思いついたことを、
つれづれに書き留めておく行為。
何者でもないぼくが「ネタ帳」を持ちはじめたのは、
たぶん、高校生のころだったと思う。
日記は、中学1年生のころから書いている。
中1(13歳)の元旦から今日まで。
一時、途切れもしたが。
なんやかんやで、ずっと書きつづけている。
学生のころ、
その日の出来事をあまりにも長く書きすぎるので、
ノートを『連絡帳』に変えたりもした。
それでも長く書いてしまうことがあり、
寝るのが1、2時間ほど遅くなるのがあたりまえだった。
多い日にはB軸のノートにびっしり、
4ページにも渡って「今日の出来事」を事細かに書き記すこともあった。
どんなことがあっても、
ぜったいに毎日書いていた日記だったが。
毎日「ふり返って」ばかりで、
睡眠時間をずいぶん削っていた。
こんなことをしていたら、寝れなくなってしまう。
これではいけない、ということで、
一時期、日記を書くことをやめた。
ということで。
20代の、2〜3年間。
日記を書くという行為を、いったんやめにした。
そしてまた自然発生的に再開した、日記の記述。
書かない日もある。
箇条書きのこともある。
書きたいときには、いっぱい書く。
罫線のない、まっ白な紙面のノートに、
使いなれた『BIC』のボールペン(Medium 1.0㎜)で書く日記。
そんな「日記」が、
かれこれ十数年、毎日つづいている。
ひまなものですね。
読み返すことは、
まったくと言っていいほど、ない。
日記とはまた別に。
「思いつき」を書き留めておくノートが2冊ある。
こちらはふと、見返すことがある。
1冊は「自宅用」、
もう1冊は「持ち歩き用」。
持ち歩き用は、言うまでもなく、
出先で何かおもしろいことを見つけたり、
思いついたりしたとき用のための「メモ帳」だ。
以前、展覧会(家原美術館2013)でも展示した、
手のひらサイズの小さなメモ帳。
電車のなかや、街角で、
むかしの刑事のような様相で「思いつき」を書く。
ときには絵も描く。
意味なく書き留められた、思いつきの断片たち。
月に1度の
この随筆(ブログ)で発表する<今日の言葉>では、
まどろっこしくて仕方ないので。
今回、そんな「断片」を、
一挙に、調理することなくそのままばらばらと
書き連ねてみようと思ったわけです。
今回公開するのは、
ここ最近(1〜3月分)の記述からの抜粋です。
どうぞみなさま。
何の足しにもならない、
むだな時間を、
ごゆるりとおすごしくださいませ。
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・「寒い寒い言うな!」という言葉は、
“がまんしろ”ということでなく、
“温まってこい”という『やさしさ』からくる言葉。
・「無理リン・モンロー」
(相手の無理なお願いを、カドが立たないように断るための言葉)
・スーパーマリオみたいなおならが出た。
(おならをしたら、マリオがジャンプするときのような音が出た)
・『みそらーめん』をカタカナで書いてもらえば、
相手が日本人かどうか分かる。
(正:ミソラーメン 「シソラーメン」や「ミンうーナソ」などは誤り)
・バリバリデリバリー
バリバリバッテリー
バリバリバーバリー
《驚いたときのためのリアクション「ガーン」の図》
・いかにも深刻な顔つきで、大仰に、両手で頭を抱える。
・手のひらで、というより、10本の指先で頭を抱える感じ。
・「知らなかった」「だまされた」などと言葉を添えるとよい。
・ひじを机についた姿勢でやると、さらに効果あり。
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・オジギソウにお辞儀をしてしまうくらい礼儀正しい。
・「『とんでモンペ!』みたいな格好だね」
・「こっちとこっち、どっちがいい?」と、
缶ジュースなどを差し出したとき、
よくドラマとかで見かける『時限爆弾』のコードの、
赤を切るか青を切るかで迷っている人くらいに
いちいちうろたえ、あせり、真剣に悩む人。
・「『あんこ』の量の問題じゃあない。『皮』の話だ」
(人生を『たいやき』にたとえたときに生まれた名言)
・かかってくるのにかからない
(電話機が壊れたときに生まれた名言)
・「根絶やしにせねば!」
・「トクミツとオオツカとヒトシくんを一緒にするなんて、
世の中の人を、3種類くらいに分けてるんじゃない?」
(アナウンサーの徳光さんと大塚さん、草野さんの区別が
つかないという友人が、「みんな小さいおじさんじゃん」
と言い放ったときに返した言葉)
・「ほら、とんねるずのデカイほうの」
・「ほら、ハン獣チンターの、あの人」
・「コムロのK?」
・「全員、吉幾三じゃん!」
(ワークマンのCMを見て)
・「これって、ご長寿クイズ?」
(お年寄りのインタビューを見て)
《沈黙をやぶるためのリアクション「オギャア」の図》
・握ったこぶしを開きながら「オギャア」という。
・あくまで真顔で、「いま産まれましたよ」という気持ちで。
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・すらりとやせた芸能人を見て。
「ごはん食べてんのかなぁ」とつぶやく人に、
「心配だね・・・。電話してみる?」
と、真顔で心配するほど人がいい。
・(「〜してちょんまげ」について話していて)
「結局、ちょんまげ、って誰が流行らせたの?」
「むかしねぇ、たしか平安時代にね・・・」
と、真顔で説明するほど真面目な人。
・「ふさふさの尻尾は、ヤンキーのバトン」
(80年代のヤンキーが身につけていた、
なんかの毛皮でできた「ふさふさの尻尾」のキーホルダー。
それが90年代に入ると髪を金色に染めた
「ギャル」たちのあいだで流行した)
・「そいつらの人生に、
(自分という存在を)刻み込んでやろうかと思って」
(まだ言葉もしゃべれない、
ベビーカーに乗った赤ちゃんや小さな子どもと目が合ったとき、
絶対に目をそらそうとしない行為について
問いただされたときの言葉)
・「にぼしって、魚のミイラのことでしょ?」
・「七輪(しちりん)って、ただのインテリアかと思ってた」
・「えっ、バスっていう乗り物があるの?」
(以上の3つ、世間知らず発言)
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・「なくなるよ、そりゃ。だって、存在してるものだもん」
(残りがあと1コになった『ヤングドーナツ』を前に、
いかにも「名言」っぽく言った、友人の言葉)
・「バカ言え! フルーチェをなめんなよ!」
(デザートの味を説明していて、フルーチェを引用したとき、
「安っ!」と言われて言い返した言葉)
・「だって。イボイボしてると、高級そうに見えるからさ」
(けっしてそうは思えない、超個人的な言い分)
・「オレたちのストーリーはさぁ・・・」
(昔の話をふり返るときにつける、
かっこいい『枕詞(まくらことば)』)
・「きみ、何世代? おれ? おれは『ギブミー世代』」
(たぶん戦後の、アメリカ兵からチョコレートをもらっていた世代)
・「ふつうの髪型」
(最近、坊主から髪の毛を伸ばしたという
『エグザイル』の人の話を母親がしていて、
「どんな髪型になったの?」と聞いたときに返ってきた言葉)
《昔の『なげわ』の図》
自分が幼稚園くらいのとき(いまから35年くらい前の話)、
東ハトのお菓子『なげわ』のパッケージには、
カウボーイが「投げ輪」をかまえて、馬に乗る絵が描いてあった。
『Tohato』のロゴが『東ハト』ではなく、まだ『東鳩』だった気もする。
誰か、覚えていませんか?
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さてさて。
お送りいたしました「名言集」。
いかがでしたでしょうか。
よければみなさまも、
ご家庭や職場で、
さっそく使ってみたらよかろうと思うのであります。
ぜひとも、
こぞって引用なさってみてはどうですか?
せっかく思いついた、思いつきたち。
思いつきのまま放っておくと、
せっかくの思いつきたちも、うかばれないから。
何となく思いついて、
思いつきを書き連ねてみました。
そしていつか、
このなかから本当の名言が生まれますように、と。
そんな願いも込めながら、
ぼくは、思いつきの小箱に
カチャリと鍵をかけるのであります。
これからも、
どんどんいいことを思いついていくので。
次回からも、
次々と生まれては消えていく名言たちに
ご期待ください。
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< 今日のお礼 >
以前、展覧会にいらしてくれた、大阪のお客さま。
そのお客さまより、またしてもうれしい贈り物が届きました。
この場を使い、
お礼と感謝の気持ちを伝えさせていただきます。
袋を開けると、中からはうれしい「贈り物セット」が。 |
「飛騨 白川郷」の手ぬぐい、すごくうれしいです。 特に、地名と景勝の図が入っている手ぬぐいは、たまりません。 |
こちらは「飛騨ことば(方言)」の手ぬぐい。 こういう「図鑑」的なデザインもたのしいです。 2枚とも染め(注染)の手ぬぐいです。 |
「飛騨牛乳」の瓶の中には、下呂温泉「ホテル水明館」のマッチ。 手ぬぐい、牛乳瓶、そしてマッチ。よく、分かっていらっしゃいます。 あまりのうれしさに、脇腹をくすぐられたように感じました。 |
うれしいお手紙の書かれたポストカード。 ネコの、へむっとした顔つきがいいです。 |
昨年、同じお客さまからいただいた「無病息災」のおはがき。 おかげさまで、風邪も引かずに新年を迎えられました。 |
Mさんへ。
いつもいつも、ありがとうございます。
< 今日の言葉 >
「もう、やりたいことが多すぎて、
阿修羅(あしゅら)になりたい」
(あれもこれもしたくて、どうしようもなくなって出た言葉)