2010/05/28

ちんちんソーセージ



「馬乗り」(2010)




「チャッカマン買ってきて」

と頼んだはずなのに。
間違えてチェ・ホンマンを買ってこられた。

みなさんは、そんな経験、ありますか?


牛丼を頼んだはずなのに。

実際に食べていたのは牛丼ではなく、
午丼(うまどん)だった。

そんな経験、ありませんか?



思い込みや思い違い。

場合によっては恐ろしい惨事を
招くこともございますが、
たいていの場合は、
笑い飛ばせることがほとんどでございます。


うちの母などは、
ゴールデン・レトリバー(犬種)のことを、
ずうっと「ゴールデン・デリシャス」
(リンゴの品種)といっております。



さて。

またしても下品な話題に
なってしまうのでありますが。

幼少のころ、
そう、あれはたしか
小学3年生のときであります。

教室のおともだちとともに、
えっちな本をパラパラとめくっておりますと、
わが目をうたがうような、
おどろくべき光景(写真)を
目にしたのであります。


2コマ続きの、2枚の写真。

1枚目で、裸の女の人が、
の人のおちんちんをぱくりとくわえ、
2枚目の写真で、こともあろうに、
女の人がそのおちんちんを
噛みちぎっているのであります。


小学3年生のぼくらは、それを見て、

「なんとおそろしい光景か」

と、全身総毛立ち、
身震いしたものであります。


もちろん、そんなことが
「事実」であるわけはございません。

よくよく見てみたところ、
それはおちんちんではなく、
ソーセージだったのであります。

色形が、おちんちんによく似たソーセージ。

給食などで、
ソーセージやウインナーが出されたとき。
それを股間にあてがい、

「ロングおちんちんー!」

などとよく戯れたものでありますが。

そんなときはたいがい、
教室におられる先生から、

「コラ! 食べ物でバカなことするんじゃない」

といったふうに、
きつくお叱りを受けたものであります。

ぼくの手からソーセージを取り上げた先生は、
食べ物を粗末にしたり、
食べ物で遊んだりするのはいけないことだと。

説くと話して聞かせて下さいました。


ちんちんソーセージ。


それは、いたいけな子供の戯れ事ばかりだと。

安直な子供の、
愚直(ぐちょく)な発想力の産物ばかりだと。

そんなふうに思っておりました。


が、どうやらそれは
思い違いだったようであります。


大人が顔色を変えて怒るようなことを、
まさか同じ大人がやっているとは、
夢にも思いませんでした。

しかも雑誌という、公(おおやけ)の場所で。

大まじめな顔で、
大人が食べ物で「遊んでいる」とは
考えもしなかったゆえに、
小学3年生のぼくらは、

「おちんちんがかじられている」

と、あわてふためいたのであります。


さてさて。

路面電車のことを、
俗称で「チンチン電車」などと
呼んだりいたしますが。

あたまに「お」をつけると、
ていねいに言ったつもりでも
逆にお下品な感じになってしまいますから。

とても不思議です。



< 今日の言葉 >

オレ、なげわ。
サクッと軽い、ポテト・リングスナックやねん。
数種類の魚介のうまみをぎゅっと凝縮したシー
フード味や。指にはめて食べるともっとおい
しいで。オレと一緒に海におでかけしようや!

(東ハト『なげわ・シーフード味』裏面コピー/改行原文ママ)