いまからおよそ
46億年前と言われている。
最初の人類(猿人)が
誕生したのは700万年前、
現生人類(ホモ・サピエンス)が
誕生したのは、
20万年前という話だ。
「地球カレンダー」によると、
地球の誕生を1月1日(元旦)の
午前0時としたとき、
猿人類が誕生したのは
12月31日(大晦日)の
午後10時40分で、
人類(ホモ・サピエンス)の
誕生となると、
午後11時37分と
いうことになるらしい。
地球の歴史を1年に換算すると、
ぼくらは生まれてからまだ
30分も経っていない。
1年のうちのたった23分。
20世紀の100年間が、
午後11時59分59秒台の
1秒間におさまるのだから。
明治維新が起こったのは、
ついほんの1、2秒前と
いうことになる。
恐竜の誕生は、
いまからおよそ
2億3000万年前ともいわれている。
地球カレンダーで言えば、
12月13日ごろのこと。
以後、恐竜時代がおとずれて、
6500万年前(クリスマスを過ぎたあたり)に姿を消した。
かれら恐竜の絶滅は、
いろいろな説が唱えられているけれど。
やはり、
巨大な体が生き延びるには、
地球は小さすぎたのかもしれない。
われら人類の大先輩、
ゴキブリ様が生まれたのは、
約3億年前のこと。
カレンダー上では、
12月の1週目あたり。
もちろん、
体の大きさや生態の変化は
あっただろうが。
ゴキブリは、
人類よりも恐竜よりも
長きにわたって、
過酷な生存競争を生き抜いてきた。
嫌われようが、罵られようが。
かれらはたくましく生きてきたのだ。
動植物が、
自分たちとは違った種類のものと
「共生・共存」するように。
人類と「共存」する道を選んだ種も
いるのではないかと、思ったりした。
生物界に君臨する「人類」。
文化や文明を手に入れた霊長類は、
まるで地球の舵取り役のような
顔をしている。
どこの世界にも
「長いものに巻かれる」種がいるもので。
動物や昆虫の世界にも、
そんな「たくましい」種類がいたりする。
猛毒を持つ種とそっくりな
色と模様をまとった、毒のないヘビもいる。
甘い蜜を与えることで、
アリから「見逃して」もらっている虫もいる。
動物はもちろんのこと。
もしかすると、昆虫たちのなかにも、
人間と共存する術を
身につけている種がいるのかもしれない。
そこで。
そんな「昆虫」たちを、
ざっくりと軽い気持ちで分類してみた。
<資源型>
蚕(かいこ)の絹や
ミツバチの蜜など、
「資源」を供給。
:飼われる、自己犠牲
<美的鑑賞型>
見た目、鳴き声、
巣づくりなどの
造形美(芸術性)
:標本など、乱獲
<愛玩型>
カブトムシなど、
ペット的な飼育
:飼われる、捕獲
<希少価値型>
絶滅危惧種など。
絶対数、または
出会う機会が少ない。
:絶滅のおそれ
<放任型>
いわゆる
毒にも薬にも
ならない存在として、
ひっそりと生活。
人間と「敵対」することで
わが身を守る種類もいる。
<害虫型>
ムカデや
スズメバチなど、
人間を攻撃。
:駆除
<逃避型>
ゴキブリや蚊など、
逃げる、身を隠す
ことで身を守る。
:駆除
・・・とまあ、
こんな感じですが。
人間の血や、人間が飼う
「ペット」の血を吸う蚊やダニは、
人類とともに「進化」を
続けている種も多いことだろう。
ゴキブリなどは
「気持ち悪い」と思わせる見た目で、
逃げる機会を手に入れて
いるのかもしれない。
ムカデやハチなどの「警戒色」も
「攻撃しまっせ」という警告だろう。
やくざが派手な服を着ているのと同じ理由だ。
樹皮に擬態(ぎたい)する蛾や、
ひらひらと華やかに舞う蝶。
流行や伝統の柄を身にまとって、
厳しい「よのなか」を生きている。
虫の世界にも「パリコレ」のようなものがあって、
「これからはこの模様がもてはやされる」
とか、逆に、
「今年はこの柄が目立たない」
とか、そんなショーをやっていたらおもしろい。
「人目」を気にして、
流行に乗る種や
前例を重んじる種。
なかにはまったくひねくれた
「突然変異」もいるだろう。
同属異種との競争もあり、
ほかの生物との争いもあり。
昆虫の世界では、
今日もどこかで「小さな」闘いが
繰り広げられている。
「人類と共存する種がいる」
そういう考え方こそが、
人類の「おごり」なのかも
しれないけれど。
同じく「害虫」という呼び名を
つけたのも人間だったりするわけで。
もし自分が昆虫だったとしたら。
さて、あなたは何型でしょう?
「自分」という、
唯一無二の希少な種。
流れに乗ってばかりいたら、
いつか「自分」が絶滅しちゃうよっ!
< 今日の言葉 >
みみずだって おけらだって あめんぼだって
みんなみんな 生きているんだ 友達なんだ
(『手のひらを太陽に』/作詞:やなせたかし 作曲:いずみたく)