2015/06/13

家原美術館2015〜中間報告・其の3















あ、お電話替わりました。

私、家原利明と申します。


えんぴつは右手、おはしは左手、

40歳、蠍座の男の子です。



さて、今回も始まりました、

《家原美術館2015》中間報告。



題して『食うか食われるか、激闘編』。



展示内容の核心にはふれず、

周辺情報のみをお伝えいたしますゆえ、

この、中身がふわふわの中間報告を

どうぞたっぷりとご堪能くださいませ。











滞在制作の合間に、

友人と映画を観に行った。










『マタンゴ』(昭和38年・カラー・本編89分)

・特技監督:円谷 英二
・監督:本多 猪四郎
・出演:水野 久美、久保 明、土屋 嘉男、天本 英世、ほか


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「マタンゴ」とは、

劇中に出てくるキノコの名称で、

街の若者たちがヨットでクルージングに出かけたのだが、

悪天候に見舞われ、孤島に漂着し、

生きるために飢えや欲望とたたかう、といった内容の作品だ。



詳細はさておき。



とても、おもしろかった。


古きよき時代の技術や美術、

登場人物や舞台背景など、どれをとってもいい雰囲気だった。



観賞後、ふり返ると、

ぼくらを含め、お客さんは「7人」だった。












7人。


劇中に出てきた主な登場人物も、7人だった。



「もしや、このまま・・・」



偶然の符合に、はっとしながらも、

特別、戦慄を覚えるわけでもなく。


小さく笑って席を立つ。


いちばんの符合といえば、

何よりぼくらは腹が減っていた。


いまのぼくらなら、

キノコでもなんでも食べそうな勢いだった。


現に、劇中に出てきたキノコ(を食べる姿)が、

やたらとうまそうに見えのだから。



余韻と空腹を抱えて、劇場をあとにする。




















映画を観た場所がまた

古きよき空気をとどめた劇場だったせいもあり、

いったいここがどこで、いつの時代か、

観終わったとき、一瞬分からなくなった。




劇場を出てからも、

時代を超えたアーケードの風景に、

何やら時間旅行をしている気持ちになった。





























がっつり制作をしたあとの映画だったので、

かなりおなかが減っていた。


空腹の度合いもあってか、

それとも『マタンゴ』のせいなのか。

その日は「動物性タンパク質」である「お肉」を、

たらふく食べることにしたのであります。














そういったわけで。


『食うか食われるか、激闘編』の今回は、

「食」についての報告になりそうです。











滞在制作中は、主に自炊が中心だ。


ちょっとした料理ならできるので、

朝晩、ちょっとしたものを作って食べている。




それでは、まず朝食編。







トーストに、チーズと焼いたトマトをのせて。
バケットはカリッと焼いて、
鶏肉を炒めたときに出た油を塗って塩をかけます。






トーストに、キャベツの芯を刻んでコールスローにしたものを敷いて、
そのうえにチーズ入りのオムレツをのせました。






バケットをパニーニにして、
ピクルスの代わりに菊芋(きくいも)の漬け物を添えました。






トーストに、セロリの入ったトマトソースを塗って、
プレーンオムレツをのせました。




にんにく、ローリエ、鷹の爪、クミン、
塩、こしょう、セロリ、そしてトマト。
トマトソースは、得意なのです。






バケットを前の日の夜から漬けこんで、フレンチトーストに。




表面をカリッと焼いて、キャラメルソースをかけました。
〜チョコレートビスケットサンドを添えて〜




中はプディングのような「とろ〜り感」。






ときにはホテルの朝食ように・・・






ときには『うまい棒』のキャラクターの顔のように・・・






ときにはこんな朝もあります。






トーストに、ホイップ on キャラメルソース。







お、おにぎりの日も、あ、あるんだな。






お米の朝もありますよ。






先ほど登場した「ホイップクリーム」。

実は、ちょっとした「激闘」がありまして。


パック入りの、ホイップクリーム。


ふと、食べたくなって買ったのはいいけれど。

泡立て器がないという事実に、

買ってから気がついた。


いまのご時世、

泡立て器くらいならどこでも安価で手に入る。


けれど。


なんとなく、買うのは「ちがう」と思った。



「島にないものは、言っちゃだめ」



と、映画『十五少女漂流記』でも言っていた。


ということで、

ないものは、あるものでつくることにした。


題して、


〜あるものでなんとか泡立て器をつくるの巻〜





ハンガー4本とペンチ類を用意します。




「引っかけ」の部分を伸ばします。




それっぽい形に変形させます。




4本ともを変形させたら・・・




それらをひと束にまとめます。




束をテープで留めて・・・




余分な針金をカットします。




先端部分を交互に交わして・・・




根元を紐でくくれば「泡立て器」の完成です。





笑わないでください。


否、むしろ笑ってください。


ひまじゃないのに、

ついつい手を出してしまう、

「ひまなこと」。



これで、立派な泡(ホイップ)が立ったのですから。


めでたし、めでたし、でございます。



















お昼は主に、おかしが中心なので、

ちょっとだけおやつをお見せしましょう。





麩菓子のキャラメルソースがけ。






いただきもののケーキたち。







岐阜のお菓子屋さん『プルシック』の所シェフが、

現場を覗きにきてくださいました。


おみやげに、

ロールケーキ(所ロール、季節のおすすめロール/抹茶)、

カップシフォンとサブレの詰め合せを

いただきました。






























とにかく、本当においしい。


何度食べても驚きと発見がある。



その日はすごくうれしい気持ちで、

制作にも身が入ったのでありました。













夜ごはんは、

とにかく「ごはん」をたくさん食べている。


まるで中高生のように、

ひたすら「白いごはん」をいっぱい食べている。


だから、夜ごはんには、

ごはんの友となるおかずを考える。






鶏もも肉のソテー、キャベツの炒め物 with 白いごはん






辛いスープ、鶏皮のたれ焼き、
ニンジンとレタスのサラダ with 白いごはん






豚バラブロックを厚切りにして、塩・こしょうで焼きました。






チンゲンサイの青菜炒め




こちらは手料理の差し入れ。
肉じゃがとアスパラの肉巻をいただきました。





ときには外食もするわけで。


そんなときには、

色や形、質感のうつくしさに、

思わず目をぱちくりさせてしまうのであります。














































浮き世の花は、現(うつつ)の夢か幻か。


現実は、まるで雲水(うんすい)のごときものでございます。
















最後に、制作の友を紹介いたしましょう。


名前は「ボイジロー」。

暗い手元と未来を明るく照らしてくれる、

心づよい相棒なのであります。



























さて、いかがでしたでしょうか。


核心をぼかしたままの、

すかすかドーナツ的な中間報告。


次回は何をお伝えすることやら。



乞う、ご期待でございます。




それでは、アディオス!









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< 今日の言葉 >


「いや、そういんじゃなくて。ただ、グローバルなだけです」

(誤解を招くような非常識な行動を指摘されての返答)